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■第3日目(コペンハーゲン) 5/7

ルイジアナ現代美術館は高低差のある海岸の自然地形(写真@)を利用し造成された美術館である。
建物を取り囲むように展示された彫刻(写真A)にはスペースにゆとりがあり鑑賞しやすい。
カフェのテラスからも至近でカルダーの彫刻が望める(写真B)など鑑賞スタイルも選びやすい。
屋内型展示に対して鑑賞者の意識を意図的に切り替えている手法も素晴らしいと感じた。

一方屋内は回廊により周回する方式だが常にランドスケープを意識した
回廊デザインが空気の一体感を演出していた(写真C)。
窓際まで丁寧に管理されたグランドカバー(写真D)も建築足元から背景まで
低〜高と組み合わせを考えられており奥行感がきちんと表現されていた。
ひと通り鑑賞しカフェでカルダーの彫刻と
北欧の海を見ながら昼食をとり美術館を後にする。

再びHumlebek駅までの道のりを歩く。
すると美術館のランドスケープとHumlebekの市街地景観(写真E)に違和感が無いことに気付く。
都市を開発することもランドスケープデザインの担う領域であるが
新旧のエリアで景観的・機能的ギャップが多く存在してしまうのも現実である。
新しいものも古いものも違和感なく存在できる都市開発の
大切さを改めて感じた瞬間である。
Kei Atelier Ltd. 2000-2011
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